「C言語」カテゴリーアーカイブ

【プログラミング】プログラミングスキル習得にC言語をオススメする理由。

正直、これを言うと賛否両論あると思いますが、

そもそも自分がC言語が最初に触ったプログラミング言語だからです。

自分は高専で本格的にC言語を学ぶ前に、

中学生時代に友人から無料コンパイラを手に入れて、

少しだけコードを書いて動かしていたことがあります。

まぁ、そんな自分でしたけど、最終的にポインタを理解できたのは会社に入ってからでしたけどね。

確かに他の言語と比べると、C言語は難しいです。

というか、みんな使っている言語は全てC言語の後に開発されたもので、

C言語の欠点を補う形で開発されました。

なので、ポインタやメモリの概念は意識しなくて済みましたが、

そこに大きな落とし穴があります。

メモリを意識することの重要性

メモリを意識しなくても良くなりましたが、メモリ自体は存在するからです。

これまで経験したのは、

Javaでガベージコレクションが働かない状態でオブジェクトが残ってて、動かしているとメモリを消費していく設計になっていたり、

AWSのLambdaを実行するとき、Pythonで大きなファイルを開こうとしたらメモリが足りなかったとか。

関数コール時にオブジェクトは参照型という話もありますが、

これもポインタによる参照渡しを、ポインタを使わずに利用できるようにしたもの。

参照渡しの場合、データがあるメモリアドレスを渡すだけなので、通常のデータ渡しよりも処理が早くなります。

CPUの動きが理解できる

プログラミング言語には3種類ありまして

(自分が高専時代は2種類と学びました)

  • コンパイル系(C、C++、Rust等)
  • 中間言語系(Java、C#等)
  • インタプリタ系(Python、PHP、Javascript等)

の3つです。

インタプリタ系は実行する度にプログラムコード読み込み、処理を行います。

扱いやすい言語ですが、動作は比較的遅いと言われています。

中間言語系はプログラムコードをビルドし、実行できる形に加工するのですが、

それを実行するためには別途仮想マシンというプログラムが必要になります。

これはビルドしたファイルがあれば、仮想マシンがある環境どこでも動作できるという特徴を持ちます。

コンパイル系はソースコードを機械語に翻訳し、そのままCPUが理解できる形に変換されます。

直接CPUが理解できる形式であるため、実行速度は速いとされています。

そして、もう一つ特徴があって、

機械語は逆アセンブルできるのです。

アセンブラは機械語の内容を人間が理解できる文字列に置き換えたもので、

これを読んでいけばCPUやプログラムがどんな動きをするのか?というのを理解できます。

CPUには独自の記憶領域「レジスタ」がありまして、

  • メモリからレジスタに値を読み出す
  • レジスタの値に対して計算する
  • レジスタにある計算結果をメモリに戻す

と言う動きを繰り返しています。

こういったCPU周りでどんなふうにプログラムが動いているか、というのが見えちゃいます。

C言語が出来れば他の言語の習得も早い

これは、

他のメジャーな言語がC言語以降に生まれたもの

ということと、

プログラミングに関する基本的な知識がC言語に詰まっている

ということから、

C言語が出来れば他の言語の習得も早いと言われています。

C言語の需要はまだありまして、

組み込みプログラミングの世界では未だにC言語が主流です。

OS周りはRustに置き換えるという話もありますけどね。

他の言語はフレームワークが発達しているので

フレームワークの習得の方が大変かもしれない。

まぁ、これは他の言語を学んでいたとしても必ず出てくる壁なので。

しかも今は昔と違ってコンパイラが簡単に手に入るので、

学習のためのハードルがかなり下がりました。

みんなも余力があればC言語に挑戦してみましょう。

【C#】【数独】オブジェクトを複製する

前回までの状況はこちら。

最新ソースはこちら(gitHub)

https://github.com/takishita2nd/sudoku

仮置きロジックに必要な処理を実装していきます。

まずは、解析状況のデータの複製を作るところです。

仮置き解析して、矛盾があれば、そのデータを破棄するようにします。

オブジェクトの複製に=演算子を使用してはいけません。

これはオブジェクトの移動です。

C言語的に言えば、ポインタを移しているだけです。

なので、オブジェクトをnewで作成して、同じデータを持たせるように設定しなければなりません。

まずは、Squareクラス。

    class Square
    {
        // 確定した数字
        private int _value;
        // 確定したかどうか
        private bool _confirmed;

        public Square()
        {
            this._value = 0;
            this._confirmed = false;
        }

        public Square(int val)
        {
            this._value = val;
            if(val == 0)
            {
                this._confirmed = false;
            }
            else
            {
                this._confirmed = true;
            }
        }

中略

        public Square Clone()
        {
            return new Square(_value);
        }
    }

Clone()で同じデータを持つオブジェクトを作成して返しています。

次に、Sudokuクラス。

    class Sudoku
    {
        private Square[,] _square;

中略

        private Square[,] makeClone(Square[,] _square)
        {
            Square[,] ret = new Square[9, 9];
            for(int i = 0; i < 9; i++)
            {
                for(int j = 0; j < 9; j++)
                {
                    ret[i, j] = _square[i, j].Clone();
                }
            }

            return ret;
        }
    }

Square[]をnewで作成し、SquareのCloneを設定し、返しています。

これでこの関数の戻り値は、完全なSquare[,]の複製が作成されます。

次回は実際に仮置きをするロジックを考えます。

【C言語】浮動小数点数(実数型)

小数点を扱うことができるデータ型です。

実行結果はこうなります。

浮動小数点数は符号ビット、指数部、実数部でデータを持っています。

といっても、オイラは仕事で少数の数字は余り使うことは無かったので、余り詳しくはありませんが。

こんなもんだと考えてもらえれば問題ありません。

小数をprintf()で表示するにはフォーマットを%fで記述します。

そうした場合、小数の桁数が固定になるため、表示したい桁数を示す場合は、上記のように%とfの間に数字を記入します。

と、ここまで変数について記載しましたが、

実際に現場では下記のようにtypedefで再定義する事が多いです。


実行結果はこうなります。

こう書けば、その型が符号付きなのか、何ビットデータなのかが一目瞭然になります。

【C言語】整数型

変数を扱うに当たって、重要なのは変数が扱える値の範囲を意識することです。

データ型によって、変数が扱える値の範囲が変わります。

その基準がその型がどれだけのバイトサイズか、と言うことで決まります。

こんな検証用のコードを書きました。

sizeof()というのは、型で使用するデータサイズを計算してくれます。単位はバイトです。

実行結果はこうなりました。


1バイトというのは8ビット、8個の0/1でデータを表現しています。

さらに、signedとunsignedというのがあり、signedというのは、符号付き、という意味で、マイナスの値を表すのに1ビットを使用します。

それぞれの型が表現できる型は、以下の式で表現できます。

・符号付き(signed)の場合(nはビット数)

-2^(n-1) ~ (2^(n-1))-1

・符号無し(unsigned)の場合(nはビット数)

0 ~ 2^n-1

charを例に取れば、扱える値の範囲は-128~127、ということになります。

では、この範囲を超えてしまう場合はどうなるのでしょうか?

こんなコードを書いてみました。

charが扱える最大値に+1しました。

実行結果はこうなります。

これはどういうことかというと、+1することによってcharが扱えるデータの範囲を超えてしまったため、入りきらずに溢れたデータは消失してしまいます。

その結果、データの値的にはcharの一番小さな値になります。これは、ロールオーバーと呼んでいます。

小さな値を扱うには問題無いかと思いますが、大きな値を扱う場合は、データ型がどこまで扱えるか、というのを意識しなければなりません。

その意識が漏れてしまうと、想定外の値となってしまい、それが原因で、バグが発生してしまいます。

プログラムを設計する場合は扱えるデータの範囲とロールオーバーを意識しなければなりません。

それを解決するには、16進数、10進数、2進数の変換をスムーズに行えなければ難しいでしょう。

10進数への変換は電卓アプリに任せるとして、16進数と2進数の変換はプログラマーなら覚えておくべきです。

16進数 2進数 10進数
0x0 → 0000b → 0
0x1 → 0001b → 1
0x2 → 0010b → 2
0x3 → 0011b → 3
0x4 → 0100b → 4
0x5 → 0101b → 5
0x6 → 0110b → 6
0x7 → 0111b → 7
0x8 → 1000b → 8
0x9 → 1001b → 9
0xA → 1010b → 10
0xB → 1011b → 11
0xC → 1100b → 12
0xD → 1101b → 13
0xE → 1110b → 14
0xF → 1111b → 15

こんな感じでテンプレートみたいに覚えておくと、後々役に立ちます。

16進数の0~Fを2進数の0/1に置き換えれば簡単に変換出来ますので。

例えばunsigned char型なら最大値が0xFF(1バイト)なので、2進数に変換すると0x11111111となります。

【C言語】変数

変数とは、計算中の値を一時的に保管する入れ物です。

以下のようなソースコードを記述して実行してみましょう。

実行すると出力はこうなるはずです。

では、ソースコードを解説します。

ここで使用する変数を定義しています。

変数には、大きく分けて3つ分けられます。

整数、浮動小数点数、ポインタです。

ポインタについては後々説明しようと思いますので、ここでは整数と浮動小数点数について説明します。

左側のint、floatというのは変数の型、右側には変数名を記述します。

intは整数、floatは小数の型であることを示しています。この型についても後々説明します。

変数は定義しなければ使用することはできません。

ここで変数に値を格納しています。

左辺に格納先変数名、右側に格納する値を記述します。

ここで変数の値を標準出力に出力しています。

変数は格納したままでは、使用者には値がわかりませんので、何らかの形で可視化しなければならないケースがあります。

%d、%fというのは、変数の値を表示する位置と表示形式を表します。そして、printf()の第二引数以降に%d,%fと置き換える変数名を指定します。

%dは、十進の整数で表示、%fは小数で表示する、ということを表しています。これについても後々説明します。

変数の値は基本的に初期値を設定し、初期化する必要があります。

変数は定義した時点では、何が入っているかわかりません。初期化せずに使用した場合はバグの原因となります。変数を定義するときは以下のように初期値と一緒に定義するのが一般的です。

次回はデータ型について詳しく説明します。

【C言語】コンパイルとリンクとビルドの話

昔、仕事現場で、

「リンクって何ですか?」

って聞いてきた若者がいたので、

ここできちんと説明した方が良いのかなと。

まず、コンピュータに命令を出すには、0と1で記述された「機械語」で命令を出さなければなりません。

機械語でなければコンピュータは理解できないのです。

なので、記述したソースコードを実行するには、ソースコードを機械語に変換する必要があります。

ソースコードを機械語に変換する処理を「コンパイル」といいます。

C言語の場合、ソースファイル毎にコンパイルを行い、オブジェクトファイルという形で機械語に変換します。

しかし、このままでは機械語の命令がソースファイル毎に分断されている状態なので、このままでもコンピューターに実行させることはできません。

そこで、実行に必要なファイルを1つに結合する「リンク」という作業が必要になります。

C言語の場合、ソースファイル毎に変換されたオブジェクトファイルと実行に必要なライブラリファイルを1つにまとめて実行形式のファイルに結合します。

一般的に「ビルド」と呼んでいるのは、この「コンパイル」と「リンク」を一括して行う作業をいいます。

次回は変数について説明しようと思います。

【C言語】最初のプログラム

前々からやろうと思っていた、プログラミングをレクチャーする記事を書きたかった。

なので、まずはC言語でやってみようと思います。

C言語はアプリケーションの世界では余り使われていませんが、ファームウェアやOSなどのハードに近い処理を行うところで、現在でも現役で使用されています。

それにC言語で身につけた知識は他の言語にも通ずる所が沢山ありますので、よりプログラミングの知識を身につけたいと思っているのなら、学んでいて損は無いです。

それではやっていきましょう。

使用するツールはVisual Studio 2017を使用します。

事前準備として、C++プロジェクトが使用できるようにします。

メニューから「ツール」→「ツールと機能を取得」を選択し、「C++によるデスクトップ開発」にチェックを入れます。

次にメニューから「ファイル」→「新規作成」→「プロジェクト」を選択して「Visual C++」のWindowsコンソールアプリケーションを選択します。

※「Windowsデスクトップアプリケーション」は何かとハードルが高いので、とりあえず今回は触れません。

そうすると、以下のようなソースコードが表示されます。

実は、この状態ですでにプログラムが出来上がっています。

実際に実行してみましょう。

メニューから「デバッグ」→「デバッグの開始」を選択してください。

こんな感じに表示されるはずです。

しかし、このコードはC++のコードで記述されています。

ですので、これをC言語のコードに書き換えます。

書き換える場所は以下の二箇所

書き換えたら先ほどと同じようにデバッグの開始をしてみてください。先ほどと同じ結果になるはずです。

それではこのコードの解説を行います。

#include <stdio.h>

stdio.hは標準入出力ライブラリを使用可能にするヘッダーファイルを適用する、という意味です。これを書かなければ、次に説明する「printf()関数」が使用できません。

標準入出力というのは「画面のコンソール」を差します。コンソール画面からキーボードの入力やコンソールに文字列を表示する、といった一連の機能をstdioライブラリで提供しています。

printf("Hello World!\n");

printf()は標準出力に文字列を出力する関数です。表示する文字列は()の中の「”」で括られた文字列です。

最後の「¥n」は改行を表しています。

次回はコンパイル、リンク、ビルドの話をしようと思います。